俺ガイル ss アンチ 暴力。 俺ガイル (おれがいる)とは【ピクシブ百科事典】

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俺ガイル ss アンチ 暴力

02 ID:nwZ12Csko 平塚「比企谷、この作文は何だ?」 八幡「俺の人間への愛を書いたつもりですが」 平塚「テーマは『高校生活を振り返って』だろう」 八幡「振り返ったところ、俺が皆のことをどれだけ愛してるか再認識したんで書いたんですけど」 平塚「はぁ……。 しかし『俺は人間が大好きだ。 愛してる。 だから人間も俺のことを愛するべき』というのはどうなんだ?」 八幡「何か問題でも?」 平塚「だいぶ歪んでいるようだな、君は」 八幡「いやいや。 人間は愛するだけじゃなくて愛されないと生きていけないんですよ。 あ、アラサーで独身の静ちゃんにはわからないですか」 平塚「比企谷、私に喧嘩を売っているのかな? 売っているな。 なら買ってやる! ふん!!」 八幡「おっと」 平塚「くっ。 vip2ch. vip2ch. 43 ID:nwZ12Csko 八幡「暴力駄目絶対」 平塚「……もういい。 君は私を傷つけた。 なので君に奉仕活動を命じる」 八幡「奉仕活動? 奉仕部に入れってことですか?」 平塚「奉仕部のこと知っていたのか?」 八幡「ええ。 うちの学校のことなら何でも」 平塚「ほう。 なら話が早い」 八幡「入部するのはいいですけど仕事があるんで毎日は無理ですよ」 平塚「君はバイトをしているのか?」 八幡「いえ。 アプリを開発して企業に売ったりしてるんですよ」 平塚「そんなことも出来るのか……?」 八幡「ま、小遣い稼ぎみたいなものですけど」 平塚「ふむ。 いいだろう。 96 ID:nwZ12Csko 奉仕部 平塚「失礼する」 雪乃「平塚先生。 入る時にはノックを、とお願いしていたはずですが」 平塚「すまない。 面倒くさくてな」 雪乃「はぁ。 それで隣の男子は?」 八幡「比企谷八幡だ。 この部に入部することになった」 雪乃「え」 平塚「彼は歪んだ思考の持ち主でな。 君に彼の矯正をお願いしたい」 雪乃「それは平塚先生が行えばいいのでは?」 平塚「私も色々あってな。 どうだ?」 雪乃「お断りします。 50 ID:nwZ12Csko 八幡「あー、それは安心していいぞ。 貧相な体の持ち主には異性としては興味ないから」 雪乃「なっ!?」 平塚「比企谷、君は女性を傷つけるのが好きなのか?」 八幡「別に傷つけるのは好きじゃないです。 ただ傷ついて苦しんでる姿を見るのは楽しいです」 雪乃「あなた、クズね……」 八幡「初対面でクズ呼ばわりとは酷いだろ。 ま、事実を言われて怒り狂うのはわかるぞ。 それが人間だからな」 雪乃「……いいわ。 私があなたを矯正してあげる。 平塚先生。 この依頼承ります」 平塚「そうか。 それじゃ後は頼んだぞ」 雪乃「はい。 ……座ったら?」 八幡「ああ。 00 ID:nwZ12Csko 八幡「聞いていない」 雪乃「そう。 ならゲームをしましょう。 ここが何部かあてるゲーム」 八幡「ゲーム。 いいな、ゲームは好きだぞ」 雪乃「そう。 さて、ここは何部でしょう?」 八幡「奉仕部だろ」 雪乃「」 八幡「正解だよな」 雪乃「あなた、知ってんじゃない!」 八幡「ああ。 知っていた。 ただ情報に誤りがあるといけないから念のため聞いてみた」 雪乃「嘘を言ったのね。 平塚先生から聞いていたんじゃない!」 八幡「平塚先生からは聞いていない。 29 ID:nwZ12Csko 雪乃「本当かしら?」 八幡「情報力なら自信がある。 例えば雪ノ下が高校で15人から告白されていることとかな」 雪乃「……あなた、私のストーカー?」 八幡「ストーカーじゃない。 まあ、嫌いは好きかと言えば好きだけな」 雪乃「い、いきなり何を……っ!?」 八幡「 あぁ。 あくまで、好きなのは人間であって雪ノ下じゃないから。 ここ重要」 雪乃「あなた、本当に最低ねっ!」 八幡「どうも。 そんなことより奉仕部って依頼人のサポートをするんだろ」 雪乃「ええ。 平塚先生曰く、優れた人間は哀れな者を救う義務がある、だそうよ」 八幡「へえ。 優れた人間ねえ。 てか奉仕部って名前おかしくない? 依頼人のサポートをするのに奉仕部っておかしいだろ?」 雪乃「私に言われても困るわ。 42 ID:nwZ12Csko 八幡「なるほど。 静ちゃん、隣人部の真似をしたかったんだろうな」 雪乃「隣人部?」 八幡「ラノベの作中に出てくる部活だ。 友人がいない部員が友人を作る部」 雪乃「下らない部ね」 八幡「そうか? 定義は人それぞれだが人生に友人は必要だと思うぞ」 雪乃「それはどうかしら。 それにあなたに友人なんているのかしら?」 八幡「まあな。 83 ID:nwZ12Csko 八幡「ま、いいか。 それで依頼がない時は何してるんだ?」 雪乃「読書よ。 あなたも好きにしていいわ。 私に迷惑が掛からなければね」 八幡「そうか。 ……なら部室で仕事も出来るかもな。 ここってネット繋げられるのか?」 雪乃「ええ。 部活中に如何わしいサイトを見る気なのかしら? 気持ち悪いわね」 八幡「そんなことしねえよ。 すぐにそういう発想するって雪ノ下って意外とエッチなんだな」 雪乃「……っ!」 八幡「ま、女子高生が性に興味を持つことは健全な証だからな」 雪乃「……もういいわ。 これからあなたと一緒に部活動するなんて憂鬱だわ」 八幡「憂鬱結構。 憂鬱を乗り換えたら人間として成長出来るじゃねえか。 よかったな、成長できるチャンスが出来て。 52 ID:nwZ12Csko 八幡「それより雪ノ下が俺のことを知ったのはテスト順位でか?」 雪乃「……そうよ」 八幡「ほーん」 雪乃「なにか?」 八幡「別に。 それじゃ俺はそろそろ帰らせてもらうぞ」 雪乃「ええ。 このまま会わなくなることを祈るわ」 八幡「祈るだけじゃ何も起きないぞ。 vip2ch. vip2ch. へえ、まさか自分が知らないところであだ名をつけられてるとはな。 ……由比ヶ浜結衣さんよね?」 結衣「あ、うん。 あたしのこと知ってるんだ」 八幡「他のクラスの女子なのによく知ってるな。 ……なにか知るきっかけでもあったのか?」 雪乃「……別に。 彼女が目立つ存在だからたまたま知っただけよ」 八幡「ほーん。 平塚先生に相談したらここを教えられてね。 ……ここって生徒のお願いを叶えてくれるんだよね?」 八幡「願いを叶えるって神龍じゃないんだから」 結衣「むっ」 雪乃「願いを叶えられるかどうかはあなた次第よ。 奉仕部はあくまで手助けをするだけ」 結衣「つまり?」 雪乃「植えた人に魚を与えるか、魚の獲り方を教えるかの違いよ。 自立を促す役割も果たすわ」 八幡「随分原始的な例えだな」 雪乃「黙りなさい。 あなたがいると話しづらい内容のようだから席を外してちょうだい」 八幡「なるほど。 でも俺も奉仕部の部員だ。 依頼内容を聞く権利はあるだろ」 雪乃「あなたねぇ……」 結衣「い、いいよ。 どうせヒッキーにも伝わるんだから言うね。 えっと、恩人の人にお礼に手作りクッキーを作りたいんだけど……」 雪乃「なるほど。 恩人ってなんか助けられたのか?」 結衣「そ、それはその……。 あぅ……」 八幡「ま、言い辛かったら言わなくていいけど」 雪乃「それじゃ家庭科の先生にお願いして調理室で行いましょう。 ならまだ依頼は受けられないだろ」 結衣「え」 雪乃「依頼を受けるかどうかは部長の私が決めるわ」 八幡「ああ、それについては異論はない。 ただ今の状態だと奉仕部の活動理念に反してるだろ?」 雪乃「……一度、由比ヶ浜さんにクッキーを作らせるということかしら?」 八幡「そうだ。 一度も挑戦していないのにいきなり人の手を借りるというのは甘えすぎだろ」 雪乃「……そうね。 非常に遺憾だけれど比企谷くんの言う通りだわ。 由比ヶ浜さん、先に一人でクッキーを作って私たちに持ってきてくれる?」 結衣「え? でもあたし料理なんてしたことないし……」 八幡「ほーん。 どんなゲテモノが出てきても俺が責任もって食べてやるよ」 結衣「え」 八幡「女子が作ったものを食べないわけないだろ。 こっちは思春期の男子高校生なんだぞ」 雪乃「だいぶ志向が歪んでいるけれどね」 八幡「それにネットにレシピも載ってるんだからそれ見てやればいいだろ」 結衣「あ、そっか。 ……なんかいける気がしてきたかも」 八幡「ま、物事を進める時は情報を集めることが大事ってことだ。 今のは少し考えればわかることだがだいぶ気持ちも楽になっただろ?」 結衣「うん! それに自分で作ってみて駄目だったらママにも聞いてみればいいんだよね。 ……なんで思いつかなかったんだろ」 八幡「視野が狭くなってたんだな。 精神的に楽になったことで視野が広くなったんだろ」 結衣「ヒッキーって頭いいね」 八幡「一応学年一位だからな」 結衣「マジ!?」 雪乃「……」 八幡「ああ。 わかったわ。 頑張って」 結衣「うん。 ありがと! それじゃーねー!」 雪乃「……」 八幡「不満そうだな」 雪乃「別に」 八幡「……由比ヶ浜が何で奉仕部を頼ってきたと思う?」 雪乃「あなたがさっき言った通りではなくて?」 八幡「それもあるが。 ……料理に挑戦するとしたら家族、もしくは友達を頼るのが妥当だろ」 雪乃「あの子も実は友達がいないということかしら?」 八幡「あの子もって……。 池袋にいた時に一人だけな。 ま、表面上の付き合いならこの学校にもいるけどな」 雪乃「意外ね。 あなたの歪んだ思考に付き合える人がいるなんて」 八幡「そいつは俺以上に歪んでいたからな。 俺がこうなったのもあいつの影響だろうな」 雪乃「……」 八幡「話が脱線したな。 話を戻すけど容姿からわかるように由比ヶ浜は友達が多い。 由比ヶ浜は空気を読むのが得意な子だ。 恐らくグループに真剣な相談を持ち込んで空気を乱したくなかったんだろ」 雪乃「下らないわね。 その周囲に合わせようとするの不愉快だわ」 八幡「あくまで俺の推測だ。 ただ由比ヶ浜は基本聞き手だからな。 あまり自分から物を言うタイプではないことは確かだ」 雪乃「……あなた、詳しすぎるわ。 ストーカーの才能があるんじゃない?」 八幡「人間観察してればこれくらい気づくだろ。 それと俺にはストーカーの才能はない。 特定の個人に依存するタイプじゃないからな」 雪乃「そう」 八幡「雪ノ下はどうなんだろうな」 雪乃「私が特定の人に依存するタイプだと?」 八幡「そう。 例えば優秀な姉にコンプレックスを持っているとかな」 雪乃「……っ!?」 八幡「これもあくまで推測だ。 今日はもう帰るわ。 今日は面白いことがあったんだ!」 小町「なに? また人間を使ってゲームでもしたの?」 八幡「違う。 去年、俺が犬を助けて事故ったことがあっただろ?」 小町「うん。 あったあった。 お兄ちゃん、足骨折してるんだもーん。 凄い面白くて小町的にポイント高かったよ!」 八幡「妹が喜んでくれてよかったよ。 それでその時の関係者が一つの教室に集まったんだよ」 小町「関係者って前に教えてくれた飼い主の由比ヶ浜さん?」 八幡「ああ。 それと俺を轢いた車に乗っていた女子もだ」 小町「へえ、車に同級生も乗ってたんだ。 ま、地域で頑張ってる企業だ」 小町「ふーん。 それで?」 八幡「いや。 二人ともそのことを黙ってるんだよ」 小町「え? 由比ヶ浜さんってまだお兄ちゃんにお礼してないの?」 八幡「言ってなかったか?」 小町「言ってないし。 あれかな? お兄ちゃんがクズ過ぎるから感謝する価値がないってことかな?」 八幡「実の兄をクズ呼ばわりなんて酷い妹だな」 小町「小町は事実を言ってるだけだし。 てかお兄ちゃんを殺し損ねた車に乗ってた女子は別に謝る必要ないんじゃない?」 八幡「そうなんだけどな。 それに由比ヶ浜は雪ノ下があの場にいたことを知らない。 ……さっき殺し損ねたって言った?」 小町「言ってないよー。 由比ヶ浜さんが雪ノ下さんを知らない?」 八幡「多分車から降りてこなかったんだろうな。 ……これからあの二人の仲が進展すれば面白いことになるぞ」 小町「進展しそうなの?」 八幡「それもこれからのお楽しみだ。 ……しまった、クッキー作りは雪ノ下に任せればよかったか。 ま、いいか」 小町「クッキー作り?」 八幡「何でもない」 小町「ふーん。 貰っていい?」 八幡「いいけど。 ポスターでも貼るのか?」 小町「ううん。 ちょっと小町軽い苛めにあっててさ。 73 ID:lQDWVvW2o 翌日 体育館裏 八幡「んでこんなところに呼び出して何の用だ? 告白でもしてくれんの?」 結衣「し、しないし!? 何言ってんの! 昨日のお礼だし!!」 八幡「軽くアドバイスしただけだから気にしなくていいぞ」 結衣「でもヒッキーにとっては軽いアドバイスでもあたしへの効果は抜群だったし? だからお礼にクッキーあげる!」 八幡「ありがとさん。 んで恩人には渡せたのか?」 結衣「……うん。 渡せたよ?」 八幡「そっか。 じゃあり難く昼休みに食べさせてもらうわ」 結衣「うん! あと雪ノ下さんにも作ってきたんだけど」 八幡「雪ノ下こそ何もしてないだろ?」 結衣「でもあたしの話聞いてくれたし。 それになんか仲良くなれそうな気がするんだよね!」 八幡「……へぇ。 35 ID:lQDWVvW2o 昼休み トイレ 八幡「おげぇ……」 戸部「ちょっ、比企谷くん、どしたん!?」 八幡「いや、食中毒的な……?」 戸部「マジか! 救急車呼ぶ的な!?」 八幡「そこまてじゃないな。 保健室行ってくるからこの後の授業休むの先生に言っておいてくれないか?」 戸部「わかった。 04 ID:lQDWVvW2o 放課後 奉仕部 結衣「やっはろー、雪ノ下さん」 雪乃「何か用かしら?」 結衣「あれ? あんま歓迎されてない感じ?」 八幡「雪ノ下はこれが平常運転だから気にしなくていいぞ」 結衣「そ、そっか。 えっと、雪ノ下さんにクッキーを作ってきたんだけどもらってくれる?」 雪乃「……なぜ私に?」 結衣「昨日あたしの話聞いてくれたお礼。 ヒッキーにも渡してあるんだ」 雪乃「そう。 でも私は話を聞いただけだし……」 結衣「いいからいいから。 それに雪ノ下さんと仲良くなりたいし」 八幡「よかったな、雪ノ下。 00 ID:lQDWVvW2o 結衣「ふぇ!?」 雪乃「……比企谷くん。 帰り道には気をつけなさい。 この世の中何が起きるかわからないから」 八幡「怖い怖い。 ……由比ヶ浜、どうしたんだ?」 結衣「ひ、ヒッキーのエッチ!!」 八幡「別にエッチじゃないだろ。 俺はただ雪ノ下にアドバイスをしただけだ」 雪乃「いらないアドバイスだけれどね。 巨乳好きの比企谷くん」 八幡「どうも」 結衣「ひ、ヒッキー。 巨乳が好きなんだ……。 やった」 雪乃「何か言ったかしら?」 結衣「う、ううん! なんも言ってないよ! それよりクッキーどうぞ!!」 雪乃「ありがとう。 52 ID:lQDWVvW2o 翌日 放課後 結衣「あれ? ヒッキー一人?」 八幡「ああ。 雪ノ下はお腹を下してお休みだそうだ」 結衣「そうなんだ。 まだ涼しいからお腹出して寝ちゃったのかな?」 八幡「……」 結衣「どしたの?」 八幡「いや、由比ヶ浜は面白いなって思ってな。 それより今日はどうしたんだ?」 結衣「……うん。 実は奉仕部に入りたくて。 それで来たんだけど……」 八幡「入部希望か。 そんなに俺と一緒にいたいのか?」 結衣「ち、違うし! 別にヒッキーと一緒にいられるからとかじゃないし!」 八幡「ふーん。 42 ID:lQDWVvW2o 結衣「うん。 あたしってあんま自分の意見を言えないタイプでさ。 すぐ人に合そうとしちゃうんだよね」 八幡「別に悪いことじゃないと思うけど」 結衣「でもあたしは今の自分があんま好きじゃないから。 今のグループの子達にも気を使っちゃってるし」 八幡「三浦と海老名か」 結衣「うん。 二人とは余計な気遣いなく付き合えるようになりたいんだ」 八幡「そうか。 ま、いいじゃないか」 結衣「入っていいの?」 八幡「それは平塚先生に聞けよ。 それと非公認の部活だから内申に影響あるか不明だぞ。 むしろ同好会以下まである」 結衣「それは大丈夫だし。 80 ID:lQDWVvW2o 一週間後 結衣「二人とも、依頼人連れてきたよー!」 八幡「へえ。 依頼人連れて来たってよ。 読書しかしてない俺たちより優秀だな」 雪乃「私を一緒にしないでくれる?」 結衣「クラスメイトのさいちゃんです!」 戸塚「戸塚彩加です。 あ、比企谷くんも奉仕部だったんだ」 八幡「まあな」 雪乃「部長の雪ノ下雪乃よ。 それで依頼内容は?」 八幡「女子と間違われるのがうざくなってきたか?」 戸塚「ち、違うよ。 ま、それは思ってるけど。 28 ID:lQDWVvW2o 戸塚「うん。 うちの学校の運動部って全部弱小でしょ?」 雪乃「え、ええ……」 八幡「意外と口が悪いな」 戸塚「もちろんぼくが所属してるテニス部もそうなんだけど。 それで三年生が引退したらもっと弱くなると思うんだ」 八幡「つまり最弱無敗になるしかないと」 戸塚「え?」 八幡「悪い。 気にせず続けてくれ」 戸塚「うん。 二年生は人数が少なくて、一年生は初心者が多くてね。 僕たちが弱いせいでみんなモチベーションが上がらないみたいなんだ。 28 ID:lQDWVvW2o 戸塚「そ、そうかな?」 八幡「ああ。 戸塚が上手くなったからと言って他の部員のモチベーションが上がるとは限らないだろ」 戸塚「……そうだね。 でもやるだけやってみたいんだ」 雪乃「そう。 でも私は遊び程度でテニスをしただけよ。 比企谷くんと由比ヶ浜さんは?」 八幡「体育の授業だけだ」 結衣「卓球ならよくしてるよ?」 雪乃「……あまり力になれそうにないのだけれど」 戸塚「うん。 サポートだから球出しとかしてくれればいいんだ。 練習メニューはスクールから貰ってるし」 八幡「スクールにも通ってるのか?」 戸塚「土日だけね。 63 ID:lQDWVvW2o 八幡「そうか。 ……自分で出来ることはしてるんだな」 雪乃「そうね。 わかりました。 戸塚くんの依頼を受けます」 戸塚「ありがとう!」 雪乃「練習時間は昼休みでいいのかしら?」 戸塚「うん。 朝より昼休みの方が効果もあるだろうし」 結衣「効果?」 八幡「そうか。 他の部員たちにアピールするのか」 戸塚「まあね。 57 ID:lQDWVvW2o 三日後 昼休み 雪乃「戸塚くんが腕を捻ったようだから保健室に行ってくるわ。 戻って来れなかったら後片付けお願いしていいかしら?」 結衣「うん。 さいちゃん、大丈夫?」 戸塚「大丈夫だよ。 比企谷くんもごめんね」 八幡「気にするな。 51 ID:lQDWVvW2o 10分後 三浦「あ、テニスしてんじゃん。 テニス!」 葉山「やあ」 三浦「ねー、結衣。 あーしらもここで遊んでいい?」 結衣「え、えっと……」 八幡「……」 三浦「てか結衣ってテニス好きだったんだ。 元テニス部のあーしに言ってくれればよかったのにー」 結衣「あ、その……」 八幡(さてと) 戸部「おーっす、比企谷くん!」 八幡「おう。 19 ID:lQDWVvW2o 戸部「っべー。 いきなりディスられたわ!」 三浦「隼人ー、ラリーしようよ、ラリー!」 葉山「そうだな」 結衣「あ、それは駄目かも……」 三浦「は? なんで?」 結衣「ひぅ。 そ、それは、あたしとヒッキーはさいちゃんの練習の手伝いでここにいるだけだから……」 三浦「ふーん。 それで戸塚は? それと部外者混じってるじゃん。 あーしらが使っても問題なくない?」 八幡「……」 結衣「……ごめん。 ここはさいちゃんに顧問に許可を貰って使わせてもらってるから。 81 ID:lQDWVvW2o 三浦「だったらあーしらも手伝ってあげるし。 それなら問題ないっしょ?」 結衣「え」 三浦「駄目なん?」 結衣「……」 八幡「……わかった。 それじゃお言葉に甘えて手伝ってもらうか」 結衣「ヒッキー?」 三浦「さすが比企谷は話が早いし」 八幡「まあな。 葉山たちも手伝ってくれるのか?」 葉山「もちろんだよ」 八幡「そうか。 44 ID:lQDWVvW2o 八幡「今日は戸塚は戻ってこないだろうし。 さっさと後片付けして教室に戻ろうぜ」 三浦「何言ってんの? あーしはテニスがしたいんだけど」 八幡「三浦こそ何言ってるんだ? 由比ヶ浜が言ってただろ。 ここは戸塚以外は使えないんだ。 つまり俺たちもお前たちも戸塚がいなければコートは使えない」 三浦「意味がわかんないし!」 八幡「なら意味がわかるように自分で考えろ。 戸部は言ってる意味わかってるよな?」 戸部「お、俺? お、おう。 戸塚がいないと駄目ってことだべ?」 八幡「そういうことだ。 ほら、突っ立ってないで体動かせよ」 戸部「お、おう!」 海老名「戸部っち……」 葉山「比企谷くん、少しくらいは駄目なのか?」 八幡「少しね。 ま、ばれなければいいんじゃねえの?」 三浦「なら!」 八幡「ただばれた場合は戸塚に迷惑が掛かるだろうなあ。 17 ID:lQDWVvW2o 放課後 八幡「協力してくれてありがとな、海老名さん」 海老名「ううん。 わたしはただテニスコートに皆を連れてきただけだし」 八幡「でもそのおかげで由比ヶ浜は成長が出来た」 海老名「結衣と優美子がああなること狙ってたの?」 八幡「少しはな。 ま、戸塚が怪我して俺と由比ヶ浜の二人になることは予想出来なかったけど」 海老名「そっか。 ま、わたしもこれで結衣と優美子が本当に仲良くなってくれれば嬉しいけど」 八幡「俺もそう思う」 海老名「本当にそう思ってる?」 八幡「酷いな。 疑ってるのかよ」 海老名「うん。 50 ID:lQDWVvW2o 八幡「悪いな。 腐女子は苦手なんだ」 海老名「酷い。 ……あ、協力したお礼をして欲しんだけどいいかな?」 八幡「いいけど」 海老名「比企谷くんって池袋に住んでたんだよね?」 八幡「中二までな」 海老名「それじゃ今度池袋に一緒に行こうよ」 八幡「それはデートの誘い?」 海老名「うん。 vip2ch. 19 ID:OAxnOt6oo 奉仕部 結衣「ヒッキー、職場見学どこ希望した?」 八幡「まだ決めてねえよ」 結衣「そっか。 ゆきのんは?」 雪乃「……」 結衣「ゆきのん、聞いてるの?」 雪乃「もしかして私のことかしら?」 結衣「当たり前じゃん。 74 ID:OAxnOt6oo 雪乃「言われてなくてもわかっているわ。 雪ノ下さんでいいのだけれど」 結衣「でも友達ならあだ名で呼んだ方がいい感じじゃん?」 雪乃「私と由比ヶ浜さんって友達なの?」 結衣「違うの!?」 雪乃「友達の定義がよくわからないから」 結衣「そ、そっか。 51 ID:OAxnOt6oo 翌日 放課後 葉山「こんな時間にすまない」 結衣「隼人くん、依頼?」 葉山「ああ。 大丈夫かな?」 雪乃「ええ。 依頼内容を早く言ってちょうだい」 葉山「うん。 実はクラス内でチェーンメールが流行っててね」 結衣「あ……」 雪乃「チェーンメールね」 八幡「まだ流行ってたのか。 48 ID:OAxnOt6oo 八幡「ああ。 日本で最初に流行したチェーンメールの祖は大正時代の『幸福の手紙』だと言われてるんだ」 葉山「『幸福の手紙』?」 八幡「簡略すると『この手紙を受け取ったら、友達三人に同じ内容の手紙を送れ。 そうすれば幸せになれる』って感じの文面だ」 雪乃「『不幸の手紙』の逆パターンね」 八幡「そう。 大正時代は『幸福の手紙』だったものが、昭和に『不幸の手紙』になった。 内容はほとんど同じなのにな」 結衣「ヒッキー、超詳しい」 葉山「俺も知らなかったよ。 凄いな」 八幡「凄くはない。 調べるのが好きなだけだ。 31 ID:OAxnOt6oo 結衣「なんで姫菜としてんの!?」 八幡「なんでって交換してって言われたから。 ……ま、アニメ好き同士話が合うんだよ」 結衣「そ、そうなんだ。 ……あたしとも交換しよ?」 八幡「いいぞ。 葉山の話が終わってからな」 結衣「あ、ごめん」 葉山「いや。 メールの内容はこれなんだけど」 八幡「戸部、大岡、大和の中傷か」 葉山「ああ。 これが出回ってから、クラスの雰囲気が悪くて。 それに友達のことを悪く言われるのも腹が立つし」 雪乃「犯人捜しを手伝ってほしいってことかしら?」 葉山「いや。 82 ID:OAxnOt6oo 雪乃「犯人を特定しないと収められないと思うのだけれど?」 葉山「うっ」 八幡「由比ヶ浜、チェーンメールが来たのはいつからだ?」 結衣「先週からかな」 八幡「先週から。 ……職場見学のグループ分けの話があったな。 葉山は誰と行くか決めてるのか?」 葉山「まだだけど」 八幡「そうか」 結衣「ヒッキー、もしかして……」 八幡「ああ。 恐らく犯人は戸部、大岡、大和の三人のうち誰かだ。 98 ID:OAxnOt6oo 葉山「……」 八幡「だから犯人捜しはせずに丸く収める方法を求めた。 違うか?」 葉山「……俺はあいつらの中に犯人がいるなんて思いたくない……」 八幡「へえ。 つまりその三人とは上っ面だけの友人関係で十分だってことか」 葉山「そんなこと言ってないだろ」 八幡「言ってるようなもんだ。 いいか、葉山。 人間ってのは誰にでも醜い部分があるもんだ。 俺にもお前にも」 葉山「……っ」 八幡「その醜い部分を受け入れず関係を築こうなんて。 これが上っ面だけと言わずになんて言うんだ?」 葉山「……」 八幡「本当に友達になりたいなら醜い部分を受け入れろよ。 62 ID:OAxnOt6oo 葉山「それは……」 八幡「……ま、お前がそれでいいならいいけどな。 それと犯人捜しをせずに丸く収める方法がないこともない」 結衣「ホント?」 八幡「ああ。 葉山、お前はこの三人がお前抜きで楽しく会話をしていることを見たことあるか?」 葉山「いや」 雪乃「その場にいないのだからわかるわけないじゃない」 八幡「だな。 俺は人間観察が趣味だからよくクラスのことも見てるんだが、その三人はお前がいないと全く会話しないぞ」 葉山「」 結衣「あー、確かに見たことないかも。 挨拶するくらい?」 八幡「そうだな。 頭がいいお前のことだ。 54 ID:OAxnOt6oo 10分後 雪乃「納得がいかないわね」 八幡「何がだ?」 雪乃「あの方法で解決するのかしら?」 八幡「どうだろうな。 ただ葉山の依頼内容は『犯人捜しをせずに丸く収めたい』だろ?」 雪乃「……」 八幡「まさか依頼内容を無視して犯人捜しをしたかったって言うつもりないよなー?」 雪乃「くっ。 ……でも止めるなら大本を根絶やしにしないと……」 八幡「それは経験談か?」 雪乃「ええ」 八幡「ならそれはお前の時のパターンだろ。 状況はケースバイケースなんだ。 昔のやり方が今回も通用するとは限らない」 雪乃「……っ」 八幡「ま、お前の頑固なところも好きだけどな」 雪乃「あなたはまたそんなこと言って!」 結衣「す、好き!?」 八幡「由比ヶ浜の純粋なところも好きだぞ。 55 ID:OAxnOt6oo 翌日 教室 葉山「比企谷くん、俺とグループ組んでくれないか?」 八幡「いいぞ」 葉山「ありがとう。 ……俺があいつら三人と組まないって言った時は驚いてたよ」 八幡「だろうな。 ま、きっかけはアレだが仲良くなってくれればいいんじゃねえの?」 葉山「ああ!」 八幡「もう一人は戸塚でいいか」 戸塚「僕も入っていいの?」 八幡「ああ。 二人しかいなかったし。 いいだろ?」 葉山「もちろんだよ。 よろしく」 戸塚「うん。 よろしくね!」 葉山「場所はどうしようか?」 八幡「俺はどこでもいいぞ。 自営業希望だから行きたい職場もないし」 戸塚「自営業するの?」 八幡「ああ。 卒業したら池袋で情報屋でもやろうかと思ってる」 葉山「情報屋?」 八幡「名前のとおり情報を売買するお仕事だよ。 それより場所が決まったら教えてくれ」 葉山「あ、ああ。 52 ID:OAxnOt6oo 昼休み 屋上 八幡「たまにここに来るのもいいもんだな」 大和「ひ、比企谷」 八幡「ん? どうしたんだ?」 大和「いや。 お礼を言おうと思って」 八幡「お礼? チェーンメールを提案したことか?」 大和「ああ」 八幡「アイディアを教えただけで、実際行動したのはお前なんだからお礼なんて不要だぞ」 大和「しかし」 八幡「ま、気持ちだけ受け取っておくわ」 大和「ああ。 31 ID:OAxnOt6oo 一週間前 八幡『戸部と大岡と仲良くなりたい?』 大和『ああ』 八幡『なら直接言えばいいじゃねえか』 大和『俺は口下手だから。 それに隼人がいないと不穏な空気で話掛けづらくて……』 八幡『なるほどな』 大和『それに職場見学のグループ分けもあっていつもよりギスギスしてるし……』 八幡『お前、見かけによらずメンタル弱いな』 大和『うっ』 八幡『てか何で俺に相談を?』 大和『比企谷って戸部と仲良いじゃないか。 だから……』 八幡『そうでもないけどな。 ……ま、方法なら教えてやってもいいけど上手くいくとは限らない』 大和『それでもいい』 八幡『それにやり方も正直好ましくない。 42 ID:OAxnOt6oo 現在 八幡「まさか本当にチェーンメールを送るとは。 ……海老名さんにバレなければいいけど」 八幡(ま、バレても悪いことをしたわけじゃない。 逆に仲良くなるきっかけを与えてやったんだ。 感謝してもらいたいくらいか) 八幡(それに大和はいい人そうだし。 仲良くなるにつれてチェーンメールを送ったことに対し罪悪感を感じるかもしれない。 いや、するな) 八幡(あいつがそれに耐えて友達を続けられるか鑑賞していくか) 八幡(それにしても葉山は本当に思い通りに動いてくれるな。 動かしやすくてホント助かるよ) 川崎「あ」 八幡「ん?」 川崎(あたし以外に屋上に人いたんだ) 八幡「確か同じクラスの川崎さんだったか」 川崎「……うん。 比企谷だっけ?」 八幡「ああ。 前から川崎さんと話してみたかったんだよな」 川崎「あたしと? 別にさん付けじゃなくていいから」 八幡「じゃあ川崎で。 46 ID:OAxnOt6oo 終わり 次は川崎さんの黒レースです.

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PC生活: ss select>やはり俺の青春ラブコメはまちがっている(八幡メイン-アンチ)

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02 ID:nwZ12Csko 平塚「比企谷、この作文は何だ?」 八幡「俺の人間への愛を書いたつもりですが」 平塚「テーマは『高校生活を振り返って』だろう」 八幡「振り返ったところ、俺が皆のことをどれだけ愛してるか再認識したんで書いたんですけど」 平塚「はぁ……。 しかし『俺は人間が大好きだ。 愛してる。 だから人間も俺のことを愛するべき』というのはどうなんだ?」 八幡「何か問題でも?」 平塚「だいぶ歪んでいるようだな、君は」 八幡「いやいや。 人間は愛するだけじゃなくて愛されないと生きていけないんですよ。 あ、アラサーで独身の静ちゃんにはわからないですか」 平塚「比企谷、私に喧嘩を売っているのかな? 売っているな。 なら買ってやる! ふん!!」 八幡「おっと」 平塚「くっ。 vip2ch. vip2ch. 43 ID:nwZ12Csko 八幡「暴力駄目絶対」 平塚「……もういい。 君は私を傷つけた。 なので君に奉仕活動を命じる」 八幡「奉仕活動? 奉仕部に入れってことですか?」 平塚「奉仕部のこと知っていたのか?」 八幡「ええ。 うちの学校のことなら何でも」 平塚「ほう。 なら話が早い」 八幡「入部するのはいいですけど仕事があるんで毎日は無理ですよ」 平塚「君はバイトをしているのか?」 八幡「いえ。 アプリを開発して企業に売ったりしてるんですよ」 平塚「そんなことも出来るのか……?」 八幡「ま、小遣い稼ぎみたいなものですけど」 平塚「ふむ。 いいだろう。 96 ID:nwZ12Csko 奉仕部 平塚「失礼する」 雪乃「平塚先生。 入る時にはノックを、とお願いしていたはずですが」 平塚「すまない。 面倒くさくてな」 雪乃「はぁ。 それで隣の男子は?」 八幡「比企谷八幡だ。 この部に入部することになった」 雪乃「え」 平塚「彼は歪んだ思考の持ち主でな。 君に彼の矯正をお願いしたい」 雪乃「それは平塚先生が行えばいいのでは?」 平塚「私も色々あってな。 どうだ?」 雪乃「お断りします。 50 ID:nwZ12Csko 八幡「あー、それは安心していいぞ。 貧相な体の持ち主には異性としては興味ないから」 雪乃「なっ!?」 平塚「比企谷、君は女性を傷つけるのが好きなのか?」 八幡「別に傷つけるのは好きじゃないです。 ただ傷ついて苦しんでる姿を見るのは楽しいです」 雪乃「あなた、クズね……」 八幡「初対面でクズ呼ばわりとは酷いだろ。 ま、事実を言われて怒り狂うのはわかるぞ。 それが人間だからな」 雪乃「……いいわ。 私があなたを矯正してあげる。 平塚先生。 この依頼承ります」 平塚「そうか。 それじゃ後は頼んだぞ」 雪乃「はい。 ……座ったら?」 八幡「ああ。 00 ID:nwZ12Csko 八幡「聞いていない」 雪乃「そう。 ならゲームをしましょう。 ここが何部かあてるゲーム」 八幡「ゲーム。 いいな、ゲームは好きだぞ」 雪乃「そう。 さて、ここは何部でしょう?」 八幡「奉仕部だろ」 雪乃「」 八幡「正解だよな」 雪乃「あなた、知ってんじゃない!」 八幡「ああ。 知っていた。 ただ情報に誤りがあるといけないから念のため聞いてみた」 雪乃「嘘を言ったのね。 平塚先生から聞いていたんじゃない!」 八幡「平塚先生からは聞いていない。 29 ID:nwZ12Csko 雪乃「本当かしら?」 八幡「情報力なら自信がある。 例えば雪ノ下が高校で15人から告白されていることとかな」 雪乃「……あなた、私のストーカー?」 八幡「ストーカーじゃない。 まあ、嫌いは好きかと言えば好きだけな」 雪乃「い、いきなり何を……っ!?」 八幡「 あぁ。 あくまで、好きなのは人間であって雪ノ下じゃないから。 ここ重要」 雪乃「あなた、本当に最低ねっ!」 八幡「どうも。 そんなことより奉仕部って依頼人のサポートをするんだろ」 雪乃「ええ。 平塚先生曰く、優れた人間は哀れな者を救う義務がある、だそうよ」 八幡「へえ。 優れた人間ねえ。 てか奉仕部って名前おかしくない? 依頼人のサポートをするのに奉仕部っておかしいだろ?」 雪乃「私に言われても困るわ。 42 ID:nwZ12Csko 八幡「なるほど。 静ちゃん、隣人部の真似をしたかったんだろうな」 雪乃「隣人部?」 八幡「ラノベの作中に出てくる部活だ。 友人がいない部員が友人を作る部」 雪乃「下らない部ね」 八幡「そうか? 定義は人それぞれだが人生に友人は必要だと思うぞ」 雪乃「それはどうかしら。 それにあなたに友人なんているのかしら?」 八幡「まあな。 83 ID:nwZ12Csko 八幡「ま、いいか。 それで依頼がない時は何してるんだ?」 雪乃「読書よ。 あなたも好きにしていいわ。 私に迷惑が掛からなければね」 八幡「そうか。 ……なら部室で仕事も出来るかもな。 ここってネット繋げられるのか?」 雪乃「ええ。 部活中に如何わしいサイトを見る気なのかしら? 気持ち悪いわね」 八幡「そんなことしねえよ。 すぐにそういう発想するって雪ノ下って意外とエッチなんだな」 雪乃「……っ!」 八幡「ま、女子高生が性に興味を持つことは健全な証だからな」 雪乃「……もういいわ。 これからあなたと一緒に部活動するなんて憂鬱だわ」 八幡「憂鬱結構。 憂鬱を乗り換えたら人間として成長出来るじゃねえか。 よかったな、成長できるチャンスが出来て。 52 ID:nwZ12Csko 八幡「それより雪ノ下が俺のことを知ったのはテスト順位でか?」 雪乃「……そうよ」 八幡「ほーん」 雪乃「なにか?」 八幡「別に。 それじゃ俺はそろそろ帰らせてもらうぞ」 雪乃「ええ。 このまま会わなくなることを祈るわ」 八幡「祈るだけじゃ何も起きないぞ。 vip2ch. vip2ch. へえ、まさか自分が知らないところであだ名をつけられてるとはな。 ……由比ヶ浜結衣さんよね?」 結衣「あ、うん。 あたしのこと知ってるんだ」 八幡「他のクラスの女子なのによく知ってるな。 ……なにか知るきっかけでもあったのか?」 雪乃「……別に。 彼女が目立つ存在だからたまたま知っただけよ」 八幡「ほーん。 平塚先生に相談したらここを教えられてね。 ……ここって生徒のお願いを叶えてくれるんだよね?」 八幡「願いを叶えるって神龍じゃないんだから」 結衣「むっ」 雪乃「願いを叶えられるかどうかはあなた次第よ。 奉仕部はあくまで手助けをするだけ」 結衣「つまり?」 雪乃「植えた人に魚を与えるか、魚の獲り方を教えるかの違いよ。 自立を促す役割も果たすわ」 八幡「随分原始的な例えだな」 雪乃「黙りなさい。 あなたがいると話しづらい内容のようだから席を外してちょうだい」 八幡「なるほど。 でも俺も奉仕部の部員だ。 依頼内容を聞く権利はあるだろ」 雪乃「あなたねぇ……」 結衣「い、いいよ。 どうせヒッキーにも伝わるんだから言うね。 えっと、恩人の人にお礼に手作りクッキーを作りたいんだけど……」 雪乃「なるほど。 恩人ってなんか助けられたのか?」 結衣「そ、それはその……。 あぅ……」 八幡「ま、言い辛かったら言わなくていいけど」 雪乃「それじゃ家庭科の先生にお願いして調理室で行いましょう。 ならまだ依頼は受けられないだろ」 結衣「え」 雪乃「依頼を受けるかどうかは部長の私が決めるわ」 八幡「ああ、それについては異論はない。 ただ今の状態だと奉仕部の活動理念に反してるだろ?」 雪乃「……一度、由比ヶ浜さんにクッキーを作らせるということかしら?」 八幡「そうだ。 一度も挑戦していないのにいきなり人の手を借りるというのは甘えすぎだろ」 雪乃「……そうね。 非常に遺憾だけれど比企谷くんの言う通りだわ。 由比ヶ浜さん、先に一人でクッキーを作って私たちに持ってきてくれる?」 結衣「え? でもあたし料理なんてしたことないし……」 八幡「ほーん。 どんなゲテモノが出てきても俺が責任もって食べてやるよ」 結衣「え」 八幡「女子が作ったものを食べないわけないだろ。 こっちは思春期の男子高校生なんだぞ」 雪乃「だいぶ志向が歪んでいるけれどね」 八幡「それにネットにレシピも載ってるんだからそれ見てやればいいだろ」 結衣「あ、そっか。 ……なんかいける気がしてきたかも」 八幡「ま、物事を進める時は情報を集めることが大事ってことだ。 今のは少し考えればわかることだがだいぶ気持ちも楽になっただろ?」 結衣「うん! それに自分で作ってみて駄目だったらママにも聞いてみればいいんだよね。 ……なんで思いつかなかったんだろ」 八幡「視野が狭くなってたんだな。 精神的に楽になったことで視野が広くなったんだろ」 結衣「ヒッキーって頭いいね」 八幡「一応学年一位だからな」 結衣「マジ!?」 雪乃「……」 八幡「ああ。 わかったわ。 頑張って」 結衣「うん。 ありがと! それじゃーねー!」 雪乃「……」 八幡「不満そうだな」 雪乃「別に」 八幡「……由比ヶ浜が何で奉仕部を頼ってきたと思う?」 雪乃「あなたがさっき言った通りではなくて?」 八幡「それもあるが。 ……料理に挑戦するとしたら家族、もしくは友達を頼るのが妥当だろ」 雪乃「あの子も実は友達がいないということかしら?」 八幡「あの子もって……。 池袋にいた時に一人だけな。 ま、表面上の付き合いならこの学校にもいるけどな」 雪乃「意外ね。 あなたの歪んだ思考に付き合える人がいるなんて」 八幡「そいつは俺以上に歪んでいたからな。 俺がこうなったのもあいつの影響だろうな」 雪乃「……」 八幡「話が脱線したな。 話を戻すけど容姿からわかるように由比ヶ浜は友達が多い。 由比ヶ浜は空気を読むのが得意な子だ。 恐らくグループに真剣な相談を持ち込んで空気を乱したくなかったんだろ」 雪乃「下らないわね。 その周囲に合わせようとするの不愉快だわ」 八幡「あくまで俺の推測だ。 ただ由比ヶ浜は基本聞き手だからな。 あまり自分から物を言うタイプではないことは確かだ」 雪乃「……あなた、詳しすぎるわ。 ストーカーの才能があるんじゃない?」 八幡「人間観察してればこれくらい気づくだろ。 それと俺にはストーカーの才能はない。 特定の個人に依存するタイプじゃないからな」 雪乃「そう」 八幡「雪ノ下はどうなんだろうな」 雪乃「私が特定の人に依存するタイプだと?」 八幡「そう。 例えば優秀な姉にコンプレックスを持っているとかな」 雪乃「……っ!?」 八幡「これもあくまで推測だ。 今日はもう帰るわ。 今日は面白いことがあったんだ!」 小町「なに? また人間を使ってゲームでもしたの?」 八幡「違う。 去年、俺が犬を助けて事故ったことがあっただろ?」 小町「うん。 あったあった。 お兄ちゃん、足骨折してるんだもーん。 凄い面白くて小町的にポイント高かったよ!」 八幡「妹が喜んでくれてよかったよ。 それでその時の関係者が一つの教室に集まったんだよ」 小町「関係者って前に教えてくれた飼い主の由比ヶ浜さん?」 八幡「ああ。 それと俺を轢いた車に乗っていた女子もだ」 小町「へえ、車に同級生も乗ってたんだ。 ま、地域で頑張ってる企業だ」 小町「ふーん。 それで?」 八幡「いや。 二人ともそのことを黙ってるんだよ」 小町「え? 由比ヶ浜さんってまだお兄ちゃんにお礼してないの?」 八幡「言ってなかったか?」 小町「言ってないし。 あれかな? お兄ちゃんがクズ過ぎるから感謝する価値がないってことかな?」 八幡「実の兄をクズ呼ばわりなんて酷い妹だな」 小町「小町は事実を言ってるだけだし。 てかお兄ちゃんを殺し損ねた車に乗ってた女子は別に謝る必要ないんじゃない?」 八幡「そうなんだけどな。 それに由比ヶ浜は雪ノ下があの場にいたことを知らない。 ……さっき殺し損ねたって言った?」 小町「言ってないよー。 由比ヶ浜さんが雪ノ下さんを知らない?」 八幡「多分車から降りてこなかったんだろうな。 ……これからあの二人の仲が進展すれば面白いことになるぞ」 小町「進展しそうなの?」 八幡「それもこれからのお楽しみだ。 ……しまった、クッキー作りは雪ノ下に任せればよかったか。 ま、いいか」 小町「クッキー作り?」 八幡「何でもない」 小町「ふーん。 貰っていい?」 八幡「いいけど。 ポスターでも貼るのか?」 小町「ううん。 ちょっと小町軽い苛めにあっててさ。 73 ID:lQDWVvW2o 翌日 体育館裏 八幡「んでこんなところに呼び出して何の用だ? 告白でもしてくれんの?」 結衣「し、しないし!? 何言ってんの! 昨日のお礼だし!!」 八幡「軽くアドバイスしただけだから気にしなくていいぞ」 結衣「でもヒッキーにとっては軽いアドバイスでもあたしへの効果は抜群だったし? だからお礼にクッキーあげる!」 八幡「ありがとさん。 んで恩人には渡せたのか?」 結衣「……うん。 渡せたよ?」 八幡「そっか。 じゃあり難く昼休みに食べさせてもらうわ」 結衣「うん! あと雪ノ下さんにも作ってきたんだけど」 八幡「雪ノ下こそ何もしてないだろ?」 結衣「でもあたしの話聞いてくれたし。 それになんか仲良くなれそうな気がするんだよね!」 八幡「……へぇ。 35 ID:lQDWVvW2o 昼休み トイレ 八幡「おげぇ……」 戸部「ちょっ、比企谷くん、どしたん!?」 八幡「いや、食中毒的な……?」 戸部「マジか! 救急車呼ぶ的な!?」 八幡「そこまてじゃないな。 保健室行ってくるからこの後の授業休むの先生に言っておいてくれないか?」 戸部「わかった。 04 ID:lQDWVvW2o 放課後 奉仕部 結衣「やっはろー、雪ノ下さん」 雪乃「何か用かしら?」 結衣「あれ? あんま歓迎されてない感じ?」 八幡「雪ノ下はこれが平常運転だから気にしなくていいぞ」 結衣「そ、そっか。 えっと、雪ノ下さんにクッキーを作ってきたんだけどもらってくれる?」 雪乃「……なぜ私に?」 結衣「昨日あたしの話聞いてくれたお礼。 ヒッキーにも渡してあるんだ」 雪乃「そう。 でも私は話を聞いただけだし……」 結衣「いいからいいから。 それに雪ノ下さんと仲良くなりたいし」 八幡「よかったな、雪ノ下。 00 ID:lQDWVvW2o 結衣「ふぇ!?」 雪乃「……比企谷くん。 帰り道には気をつけなさい。 この世の中何が起きるかわからないから」 八幡「怖い怖い。 ……由比ヶ浜、どうしたんだ?」 結衣「ひ、ヒッキーのエッチ!!」 八幡「別にエッチじゃないだろ。 俺はただ雪ノ下にアドバイスをしただけだ」 雪乃「いらないアドバイスだけれどね。 巨乳好きの比企谷くん」 八幡「どうも」 結衣「ひ、ヒッキー。 巨乳が好きなんだ……。 やった」 雪乃「何か言ったかしら?」 結衣「う、ううん! なんも言ってないよ! それよりクッキーどうぞ!!」 雪乃「ありがとう。 52 ID:lQDWVvW2o 翌日 放課後 結衣「あれ? ヒッキー一人?」 八幡「ああ。 雪ノ下はお腹を下してお休みだそうだ」 結衣「そうなんだ。 まだ涼しいからお腹出して寝ちゃったのかな?」 八幡「……」 結衣「どしたの?」 八幡「いや、由比ヶ浜は面白いなって思ってな。 それより今日はどうしたんだ?」 結衣「……うん。 実は奉仕部に入りたくて。 それで来たんだけど……」 八幡「入部希望か。 そんなに俺と一緒にいたいのか?」 結衣「ち、違うし! 別にヒッキーと一緒にいられるからとかじゃないし!」 八幡「ふーん。 42 ID:lQDWVvW2o 結衣「うん。 あたしってあんま自分の意見を言えないタイプでさ。 すぐ人に合そうとしちゃうんだよね」 八幡「別に悪いことじゃないと思うけど」 結衣「でもあたしは今の自分があんま好きじゃないから。 今のグループの子達にも気を使っちゃってるし」 八幡「三浦と海老名か」 結衣「うん。 二人とは余計な気遣いなく付き合えるようになりたいんだ」 八幡「そうか。 ま、いいじゃないか」 結衣「入っていいの?」 八幡「それは平塚先生に聞けよ。 それと非公認の部活だから内申に影響あるか不明だぞ。 むしろ同好会以下まである」 結衣「それは大丈夫だし。 80 ID:lQDWVvW2o 一週間後 結衣「二人とも、依頼人連れてきたよー!」 八幡「へえ。 依頼人連れて来たってよ。 読書しかしてない俺たちより優秀だな」 雪乃「私を一緒にしないでくれる?」 結衣「クラスメイトのさいちゃんです!」 戸塚「戸塚彩加です。 あ、比企谷くんも奉仕部だったんだ」 八幡「まあな」 雪乃「部長の雪ノ下雪乃よ。 それで依頼内容は?」 八幡「女子と間違われるのがうざくなってきたか?」 戸塚「ち、違うよ。 ま、それは思ってるけど。 28 ID:lQDWVvW2o 戸塚「うん。 うちの学校の運動部って全部弱小でしょ?」 雪乃「え、ええ……」 八幡「意外と口が悪いな」 戸塚「もちろんぼくが所属してるテニス部もそうなんだけど。 それで三年生が引退したらもっと弱くなると思うんだ」 八幡「つまり最弱無敗になるしかないと」 戸塚「え?」 八幡「悪い。 気にせず続けてくれ」 戸塚「うん。 二年生は人数が少なくて、一年生は初心者が多くてね。 僕たちが弱いせいでみんなモチベーションが上がらないみたいなんだ。 28 ID:lQDWVvW2o 戸塚「そ、そうかな?」 八幡「ああ。 戸塚が上手くなったからと言って他の部員のモチベーションが上がるとは限らないだろ」 戸塚「……そうだね。 でもやるだけやってみたいんだ」 雪乃「そう。 でも私は遊び程度でテニスをしただけよ。 比企谷くんと由比ヶ浜さんは?」 八幡「体育の授業だけだ」 結衣「卓球ならよくしてるよ?」 雪乃「……あまり力になれそうにないのだけれど」 戸塚「うん。 サポートだから球出しとかしてくれればいいんだ。 練習メニューはスクールから貰ってるし」 八幡「スクールにも通ってるのか?」 戸塚「土日だけね。 63 ID:lQDWVvW2o 八幡「そうか。 ……自分で出来ることはしてるんだな」 雪乃「そうね。 わかりました。 戸塚くんの依頼を受けます」 戸塚「ありがとう!」 雪乃「練習時間は昼休みでいいのかしら?」 戸塚「うん。 朝より昼休みの方が効果もあるだろうし」 結衣「効果?」 八幡「そうか。 他の部員たちにアピールするのか」 戸塚「まあね。 57 ID:lQDWVvW2o 三日後 昼休み 雪乃「戸塚くんが腕を捻ったようだから保健室に行ってくるわ。 戻って来れなかったら後片付けお願いしていいかしら?」 結衣「うん。 さいちゃん、大丈夫?」 戸塚「大丈夫だよ。 比企谷くんもごめんね」 八幡「気にするな。 51 ID:lQDWVvW2o 10分後 三浦「あ、テニスしてんじゃん。 テニス!」 葉山「やあ」 三浦「ねー、結衣。 あーしらもここで遊んでいい?」 結衣「え、えっと……」 八幡「……」 三浦「てか結衣ってテニス好きだったんだ。 元テニス部のあーしに言ってくれればよかったのにー」 結衣「あ、その……」 八幡(さてと) 戸部「おーっす、比企谷くん!」 八幡「おう。 19 ID:lQDWVvW2o 戸部「っべー。 いきなりディスられたわ!」 三浦「隼人ー、ラリーしようよ、ラリー!」 葉山「そうだな」 結衣「あ、それは駄目かも……」 三浦「は? なんで?」 結衣「ひぅ。 そ、それは、あたしとヒッキーはさいちゃんの練習の手伝いでここにいるだけだから……」 三浦「ふーん。 それで戸塚は? それと部外者混じってるじゃん。 あーしらが使っても問題なくない?」 八幡「……」 結衣「……ごめん。 ここはさいちゃんに顧問に許可を貰って使わせてもらってるから。 81 ID:lQDWVvW2o 三浦「だったらあーしらも手伝ってあげるし。 それなら問題ないっしょ?」 結衣「え」 三浦「駄目なん?」 結衣「……」 八幡「……わかった。 それじゃお言葉に甘えて手伝ってもらうか」 結衣「ヒッキー?」 三浦「さすが比企谷は話が早いし」 八幡「まあな。 葉山たちも手伝ってくれるのか?」 葉山「もちろんだよ」 八幡「そうか。 44 ID:lQDWVvW2o 八幡「今日は戸塚は戻ってこないだろうし。 さっさと後片付けして教室に戻ろうぜ」 三浦「何言ってんの? あーしはテニスがしたいんだけど」 八幡「三浦こそ何言ってるんだ? 由比ヶ浜が言ってただろ。 ここは戸塚以外は使えないんだ。 つまり俺たちもお前たちも戸塚がいなければコートは使えない」 三浦「意味がわかんないし!」 八幡「なら意味がわかるように自分で考えろ。 戸部は言ってる意味わかってるよな?」 戸部「お、俺? お、おう。 戸塚がいないと駄目ってことだべ?」 八幡「そういうことだ。 ほら、突っ立ってないで体動かせよ」 戸部「お、おう!」 海老名「戸部っち……」 葉山「比企谷くん、少しくらいは駄目なのか?」 八幡「少しね。 ま、ばれなければいいんじゃねえの?」 三浦「なら!」 八幡「ただばれた場合は戸塚に迷惑が掛かるだろうなあ。 17 ID:lQDWVvW2o 放課後 八幡「協力してくれてありがとな、海老名さん」 海老名「ううん。 わたしはただテニスコートに皆を連れてきただけだし」 八幡「でもそのおかげで由比ヶ浜は成長が出来た」 海老名「結衣と優美子がああなること狙ってたの?」 八幡「少しはな。 ま、戸塚が怪我して俺と由比ヶ浜の二人になることは予想出来なかったけど」 海老名「そっか。 ま、わたしもこれで結衣と優美子が本当に仲良くなってくれれば嬉しいけど」 八幡「俺もそう思う」 海老名「本当にそう思ってる?」 八幡「酷いな。 疑ってるのかよ」 海老名「うん。 50 ID:lQDWVvW2o 八幡「悪いな。 腐女子は苦手なんだ」 海老名「酷い。 ……あ、協力したお礼をして欲しんだけどいいかな?」 八幡「いいけど」 海老名「比企谷くんって池袋に住んでたんだよね?」 八幡「中二までな」 海老名「それじゃ今度池袋に一緒に行こうよ」 八幡「それはデートの誘い?」 海老名「うん。 vip2ch. 19 ID:OAxnOt6oo 奉仕部 結衣「ヒッキー、職場見学どこ希望した?」 八幡「まだ決めてねえよ」 結衣「そっか。 ゆきのんは?」 雪乃「……」 結衣「ゆきのん、聞いてるの?」 雪乃「もしかして私のことかしら?」 結衣「当たり前じゃん。 74 ID:OAxnOt6oo 雪乃「言われてなくてもわかっているわ。 雪ノ下さんでいいのだけれど」 結衣「でも友達ならあだ名で呼んだ方がいい感じじゃん?」 雪乃「私と由比ヶ浜さんって友達なの?」 結衣「違うの!?」 雪乃「友達の定義がよくわからないから」 結衣「そ、そっか。 51 ID:OAxnOt6oo 翌日 放課後 葉山「こんな時間にすまない」 結衣「隼人くん、依頼?」 葉山「ああ。 大丈夫かな?」 雪乃「ええ。 依頼内容を早く言ってちょうだい」 葉山「うん。 実はクラス内でチェーンメールが流行っててね」 結衣「あ……」 雪乃「チェーンメールね」 八幡「まだ流行ってたのか。 48 ID:OAxnOt6oo 八幡「ああ。 日本で最初に流行したチェーンメールの祖は大正時代の『幸福の手紙』だと言われてるんだ」 葉山「『幸福の手紙』?」 八幡「簡略すると『この手紙を受け取ったら、友達三人に同じ内容の手紙を送れ。 そうすれば幸せになれる』って感じの文面だ」 雪乃「『不幸の手紙』の逆パターンね」 八幡「そう。 大正時代は『幸福の手紙』だったものが、昭和に『不幸の手紙』になった。 内容はほとんど同じなのにな」 結衣「ヒッキー、超詳しい」 葉山「俺も知らなかったよ。 凄いな」 八幡「凄くはない。 調べるのが好きなだけだ。 31 ID:OAxnOt6oo 結衣「なんで姫菜としてんの!?」 八幡「なんでって交換してって言われたから。 ……ま、アニメ好き同士話が合うんだよ」 結衣「そ、そうなんだ。 ……あたしとも交換しよ?」 八幡「いいぞ。 葉山の話が終わってからな」 結衣「あ、ごめん」 葉山「いや。 メールの内容はこれなんだけど」 八幡「戸部、大岡、大和の中傷か」 葉山「ああ。 これが出回ってから、クラスの雰囲気が悪くて。 それに友達のことを悪く言われるのも腹が立つし」 雪乃「犯人捜しを手伝ってほしいってことかしら?」 葉山「いや。 82 ID:OAxnOt6oo 雪乃「犯人を特定しないと収められないと思うのだけれど?」 葉山「うっ」 八幡「由比ヶ浜、チェーンメールが来たのはいつからだ?」 結衣「先週からかな」 八幡「先週から。 ……職場見学のグループ分けの話があったな。 葉山は誰と行くか決めてるのか?」 葉山「まだだけど」 八幡「そうか」 結衣「ヒッキー、もしかして……」 八幡「ああ。 恐らく犯人は戸部、大岡、大和の三人のうち誰かだ。 98 ID:OAxnOt6oo 葉山「……」 八幡「だから犯人捜しはせずに丸く収める方法を求めた。 違うか?」 葉山「……俺はあいつらの中に犯人がいるなんて思いたくない……」 八幡「へえ。 つまりその三人とは上っ面だけの友人関係で十分だってことか」 葉山「そんなこと言ってないだろ」 八幡「言ってるようなもんだ。 いいか、葉山。 人間ってのは誰にでも醜い部分があるもんだ。 俺にもお前にも」 葉山「……っ」 八幡「その醜い部分を受け入れず関係を築こうなんて。 これが上っ面だけと言わずになんて言うんだ?」 葉山「……」 八幡「本当に友達になりたいなら醜い部分を受け入れろよ。 62 ID:OAxnOt6oo 葉山「それは……」 八幡「……ま、お前がそれでいいならいいけどな。 それと犯人捜しをせずに丸く収める方法がないこともない」 結衣「ホント?」 八幡「ああ。 葉山、お前はこの三人がお前抜きで楽しく会話をしていることを見たことあるか?」 葉山「いや」 雪乃「その場にいないのだからわかるわけないじゃない」 八幡「だな。 俺は人間観察が趣味だからよくクラスのことも見てるんだが、その三人はお前がいないと全く会話しないぞ」 葉山「」 結衣「あー、確かに見たことないかも。 挨拶するくらい?」 八幡「そうだな。 頭がいいお前のことだ。 54 ID:OAxnOt6oo 10分後 雪乃「納得がいかないわね」 八幡「何がだ?」 雪乃「あの方法で解決するのかしら?」 八幡「どうだろうな。 ただ葉山の依頼内容は『犯人捜しをせずに丸く収めたい』だろ?」 雪乃「……」 八幡「まさか依頼内容を無視して犯人捜しをしたかったって言うつもりないよなー?」 雪乃「くっ。 ……でも止めるなら大本を根絶やしにしないと……」 八幡「それは経験談か?」 雪乃「ええ」 八幡「ならそれはお前の時のパターンだろ。 状況はケースバイケースなんだ。 昔のやり方が今回も通用するとは限らない」 雪乃「……っ」 八幡「ま、お前の頑固なところも好きだけどな」 雪乃「あなたはまたそんなこと言って!」 結衣「す、好き!?」 八幡「由比ヶ浜の純粋なところも好きだぞ。 55 ID:OAxnOt6oo 翌日 教室 葉山「比企谷くん、俺とグループ組んでくれないか?」 八幡「いいぞ」 葉山「ありがとう。 ……俺があいつら三人と組まないって言った時は驚いてたよ」 八幡「だろうな。 ま、きっかけはアレだが仲良くなってくれればいいんじゃねえの?」 葉山「ああ!」 八幡「もう一人は戸塚でいいか」 戸塚「僕も入っていいの?」 八幡「ああ。 二人しかいなかったし。 いいだろ?」 葉山「もちろんだよ。 よろしく」 戸塚「うん。 よろしくね!」 葉山「場所はどうしようか?」 八幡「俺はどこでもいいぞ。 自営業希望だから行きたい職場もないし」 戸塚「自営業するの?」 八幡「ああ。 卒業したら池袋で情報屋でもやろうかと思ってる」 葉山「情報屋?」 八幡「名前のとおり情報を売買するお仕事だよ。 それより場所が決まったら教えてくれ」 葉山「あ、ああ。 52 ID:OAxnOt6oo 昼休み 屋上 八幡「たまにここに来るのもいいもんだな」 大和「ひ、比企谷」 八幡「ん? どうしたんだ?」 大和「いや。 お礼を言おうと思って」 八幡「お礼? チェーンメールを提案したことか?」 大和「ああ」 八幡「アイディアを教えただけで、実際行動したのはお前なんだからお礼なんて不要だぞ」 大和「しかし」 八幡「ま、気持ちだけ受け取っておくわ」 大和「ああ。 31 ID:OAxnOt6oo 一週間前 八幡『戸部と大岡と仲良くなりたい?』 大和『ああ』 八幡『なら直接言えばいいじゃねえか』 大和『俺は口下手だから。 それに隼人がいないと不穏な空気で話掛けづらくて……』 八幡『なるほどな』 大和『それに職場見学のグループ分けもあっていつもよりギスギスしてるし……』 八幡『お前、見かけによらずメンタル弱いな』 大和『うっ』 八幡『てか何で俺に相談を?』 大和『比企谷って戸部と仲良いじゃないか。 だから……』 八幡『そうでもないけどな。 ……ま、方法なら教えてやってもいいけど上手くいくとは限らない』 大和『それでもいい』 八幡『それにやり方も正直好ましくない。 42 ID:OAxnOt6oo 現在 八幡「まさか本当にチェーンメールを送るとは。 ……海老名さんにバレなければいいけど」 八幡(ま、バレても悪いことをしたわけじゃない。 逆に仲良くなるきっかけを与えてやったんだ。 感謝してもらいたいくらいか) 八幡(それに大和はいい人そうだし。 仲良くなるにつれてチェーンメールを送ったことに対し罪悪感を感じるかもしれない。 いや、するな) 八幡(あいつがそれに耐えて友達を続けられるか鑑賞していくか) 八幡(それにしても葉山は本当に思い通りに動いてくれるな。 動かしやすくてホント助かるよ) 川崎「あ」 八幡「ん?」 川崎(あたし以外に屋上に人いたんだ) 八幡「確か同じクラスの川崎さんだったか」 川崎「……うん。 比企谷だっけ?」 八幡「ああ。 前から川崎さんと話してみたかったんだよな」 川崎「あたしと? 別にさん付けじゃなくていいから」 八幡「じゃあ川崎で。 46 ID:OAxnOt6oo 終わり 次は川崎さんの黒レースです.

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平塚「それで比企谷、一体どうしたんだ?」八幡「・・・はい」【俺ガイルss/アニメss】

俺ガイル ss アンチ 暴力

俺は一角である所にありパーティションで区切られたスペースがあり、俺は この職員室に呼び出しを食らっていた。 何故か?それは俺が書いたものが原因だったと予想される。 先ほど国語教師の平塚先生は額に青筋を立てながら俺の高校生活を振り返ってを読み上げていた。 こう誰かに読み上げられると自分の文章力が低いということが分かる。 いやー参ったなーあははは。 この平塚先生は白衣を上に着ており、生徒指導の先生でもある。 白衣姿の教師と想像すると優しそうな人を想像するがそれとこの人は別だ。 いきなり鉄拳が襲いかかてくるほどの身の危険を感じてしまう人なのだ。 すると黒ストッキングをはいた足を動かして足組をする。 煙草を一服してため息交じりで煙を吹き出した。 そして俺はちょっとした風邪でこの課題を提出するのを遅れてしまって提出したら呼び出しを受け、ここにいる。 そろそろ帰りたい時間なのだが一向に帰してくれなさそうな雰囲気が満々である。 「…何なんだこの嘗めた文章は…私は体罰問題や暴力問題の感想文ではないはずだ。 どうしてこうなったんだ?」 「いやー、何と言いますか…高校生活を振り返ってっと聞いたら自然とペンが走ってしまって…。 そもそも今の学生はこんなこと多いじゃないですか。 ニュース見てないんですか?」 「…君は高校生活を振り返るのがそれほど嫌いなのか……それにこの学校にいじめはない」 そう言うとこめかみを抑える。 まぁ、後は俺の目の前にいる平塚先生の体罰も少し含めましたけどね。 「でも先生だって『人生を振り返って』というものがあったっとして、周りに結婚している人たちが結婚について書いていたらどう思います?」 すると平塚先生は大きなため息を吐く 「…分かった。 君の言いたいことは私は結婚していないことを言いたいわけだな?」 あれー?変な誤解されてるー。 一応フォローしておかないと。 平塚先生はこういう話には弱いのである。 「だ、大丈夫ですよ。 まだ後悔する年じゃないですよ。 例え俺たちより10歳以上離れていても…」 その時一陣の風が吹いた。 ノーモーションからのグーパンチである。 それが頬に掠っていた。 その時の平塚先生は眼が狂気に満ちていた様に感じた 「…そ、そう、つまりまだ若いので気にすることないですよって言いたいんですよ」 「小細工を言うな。 お前の嘘は良く顔に出るからな」 え、マジ?ちょ、また笑っていない笑顔で構えなおすの止めてほしんだけど…… 「衝撃の…ファーストブリッドおぉ!」 そう聞こえた時には体からドスっと言う音がして俺の腹に拳がめり込んでいた。 あまりに痛さに腹を抱え込むように押さえてコンクリートのタイルに両膝をつかせる 「ぐふっ!」 「ふむ…陸戦用か……嫌いではないな」 何に例えてるか知らないけどちょっと力入れすぎだろ… 「ごほっごほっ……生徒相手に力入れすぎですよ……」 「私は誰が相手でも引けを取らないからな」 「…まぁ、交際関連は引けを取って」 「撃滅の……」 俺は体中から嫌な冷汗が流れるのを感じて今すぐこの状況を訂正するように思考をフル回転させた 「いませんし、むしろ美人過ぎて近寄れないって人が多いからかもしれないですねっ!」 すると睨むのを止めずにすっと拳を収めた。 本当にマンガの見すぎだろ。 そして俺は平塚先生に見えないように安堵の息を吐いた。 するともう一度、平塚先生はプリントへと視線を落して 煙草をくわえたままプリントを読み返している 「とりあえず、再提出だ」 「まぁ…それが普通でしょうね」 俺は直ぐに書き直してすぐに帰る為プリントを奪おうとするがひょいっと後ろにプリントを置かれた。 「…そうだな…君は友達はいるのか?」 「……特にこれぞ友達だ!ってやつはいませんけど…」 「だろうな」 この人普通に「友達いないの知ってますけど?」みたいな顔しやがって……ってわかってるなら言わせるなよ……悲しくなっちゃうだろ。 「では何故いつも遅くに下校しているんだ?」 あぁなるほど。 そういうことか。 ならば教えてやろう。 「大した理由じゃないですけど俺が上の階にいて、リア充どもは校門付近にいるから普段の怒りと憎さを合わせた呪詛を邪魔なく唱える事が出来るんですよ」 「最低だな、お前は」 普通に引かれた。 別に大したことじゃないと思う。 いつも帰りに上位カーストがうるさく帰っているのでそいつらが帰るまで帰らずにそいつらに向けて呪詛を唱えることとか誰にだってあるだろ?…ないか。 「そうだな、では彼女はいるのか?」 「お、俺は上位いにるカーストらの悪とは対照的な正義の代表者ですから、なるべく彼女とかは作らないようにしてるんですよ」 「そうかそうか…」 同情込みの蔑まれた眼で見られた。 その同情はやめてくれ。 平塚先生と一緒にしないでください。 しかし平塚先生の目下には小さな涙が溜まっていた。 …何だか平塚先生が可哀想になってきた。 すると何かを決めたのか。 「よしっ」と呟いてソファから腰を上げる。 「よかろう。 ではしばしついて来たまえ」 そう言うと平塚先生は立ち上がって職員室のドアを開けて廊下を歩き出した。 今のうちなら逃げれると算段して反対方向へと静かに足を向けた途端にワイシャツの襟を捕まれ、引きずられながら平塚先生は歩き出した。 あまりいい予感はしない。 あと、平塚先生も逃げることは無いと思ったのか手を離して前を歩いている。 もう痛いのは嫌だから逃げるのはやめよう。 「…今からどこに行くんですか?」 「奉仕活動を手伝ってもらうのだよ」 奉仕活動…つまりはつまりはあれですよね!メイド服とか着た女の子とか…やっぱ一時思考中断。 絶対に違う結果ってことは知っているのでまともに考えると力仕事かもしくは書類整理などのデスクワークか… 「あのー。 もし力仕事なら俺体力と筋力に関しては最底辺なので、身体的疲労で学校に来れなくなります」 「安心してくれたまえ。 君には力仕事を押し付けるわけではない。 それに君の体力など体育の先生から聞いている」 なるほど…つまりデスクワークか?それとも書類整理?どちらにせよ、教師の手伝いとかなんだろうな…。 「俺、自分をより偉そうなやつには近づけない病が……」 「…そう言えばワンピースの最新刊買ってなかったっけ…」 平塚先生は軽くスルーすると扉の前に立つ。 そこには標識が書いておらず何の部屋かわからない。 そこで平塚先生はノックもせずにガラガラっと音を鳴らして扉を開けノコノコ入る平塚先生。 「悪いが邪魔するぞ」 「先生…入る前にはノックをお願いしたはずですが…」 そう言って呆れたように言ったのが校内一の美少女と言ってもいいほどの人、雪ノ下雪乃だった。 透き通るような白い肌。 綺麗に整った髪。 …情報通りの人だな。 そうこの雪ノ下雪乃はこの学校では有名人なのだ。 それに俺は俺の敵である人物の名前と顔を忘れはしない。 そう、これは中学1年のころ…… 当時入学式が終わり、その次の日から休憩時間には毎日のように携帯のアドレス交換が盛んになっていた。 俺もそのビックウェーブに乗って、家族以外のメールアドレスを追加しようと考えていた。 そして10分間の休憩時間となってアドレス交換が始まる。 俺はさりげな~く携帯を出して当たりをきょろきょろと見渡した。 その時にアドレス交換が終わった女の子がいた。 綺麗で淑やかで清楚な少女だった。 そしてその少女と目が合ったとき、瞬時に運命だと確証した(思春期によくある自意識過剰)。 そして5秒もの沈黙の空間ができてしまった。 でも俺は考えた。 この場から離れないならもしかして俺と交換したいんじゃね?という発想が生まれていた。 そして俺は勇気を振り絞って椅子から立ち上がり 『……よかったら、俺と……アドレス交換しない?』 『いや…何言ってんの?キモイんだけど…あんたと交換したらこっちが汚れるんですけど…。 同類って思われたくないし……』 前言撤回。 まるで淑やかさも無く、清楚でもない立ち回りだった。 それを言った後、颯爽と俺の後ろへと駆けていった。 そこにはこのクラスでも目立つようなイケメンカーストだった。 つまり、俺を見ていたわけではなく、その後ろの中川君がアドレス交換が終わるのを待っていただけだったのだ… そうして誰にも気づかれないように俺は静かに席に座り、携帯をポケットにしまった後、俺は涙を流したのだった…… ……そのおかげで中一の時のアドレス交換の場は誰とも交換することは無かった。 そうつまりは中川君が悪い!俺は悪くない!俺は悪くない!そもそも中川って名前の奴って大概イケメンなのは何故だ!?そう心の中で叫ぶと教室に入った。 「…そこの変な人は?」 変な人ってなんだよ…俺はまともな一般人だ。 一般人過ぎて一般人を超越しそうだ。 もしそうならまず、民衆を従わせ、大統領も超え、天皇をも凌駕した存在になり、神になるかもしれない。 だとすればまずはこの世界を変革し、ぼっちは地位が高くなり、リア充はそれに従う奴隷になったりする法律も作りたいと思う。 「あぁ。 こいつも問題児でな。 また奉仕部に頼みに来たのだ。 こいつを入部にさせてこいつの腐った精神を矯正させてくれ」 そこで視線を俺に向ける。 「はぁ…俺は2年B組の清谷清哉です。 ……って入部って何?なんで入らされることになってんの?そんな話聞いてないよ?」 俺はそんな話をしたか思い返してみるがやはり思い当たる節は無かった。 「いえ、入部しなくて結構です」 「おい、入りたくもない部活になんでそっちから断れるんだよ。 こっちだって願い下げだ」 「清谷。 お前には罰を与え、お前にはしばらくの間、ここでの部活動で立派に更生してこい」 更生って…別に俺はこの性格を嫌っているわけではない。 おかげで良い点数取れてるし、授業に集中できるし…他……はないか。 そこで平塚先生は雪ノ下に目を向ける。 「……わかりました。 言いたいことはありますが先生の頼みを無碍には出来ませんし、そこの変な人に小言は言わせていただきます」 俺に言うのかよ…。 てかこいつ、自己紹介したのにそこの変な人呼ばわり。 こいつ……なんか盗み聞きしたものと何か違う気がするのは俺だけだろうか…。 その時肩を優しくポンッと叩かれ、俺は自然と平塚先生の方へと振り向く。 「なに。 心配いらないさ。 お前ならここでなら上手くやれそうな……気がするからな。 」 「ここでならってところと気がするは余計です」 そう言うと微笑んで帰って行った。 そして教室のドアが閉められて、俺と雪ノ下雪乃だけとなった。 …なっなんだ!?いきなり二人っきりになるって…… 確か、二人っきりになったのって中3の時だっけ…… とある甘酸っぱい回想が頭を過る。 とある教室の中、綺麗な夕日がカーテン越しで部屋を仄かに照らす。 そんな部屋に2人の男と女がいた。 その男はその日の朝にラブレターを靴箱に入れておいたあと、放課後に教室で待っていることを伝えていたのだ。 そして勇気を最大限振り絞って、その男は右手を前に差し出して深く礼をするような体制を取った。 そしてその女の子は気のせいか1歩後ずさった。 『……と、友達じゃダメかな?』 その男は泣き崩れそうになったがそれを何とかこらえて断られたのは何故かを理由を聞いたのだ。 『何で私の靴箱の場所知ってるの…気持ち悪いんだけど…怖いんだけど。 あと付き合うとかキモイしホントに止めてくれない?』 その男は差し出した手を戻し、顔を上げた 『そ、そうだよね。 ごめん…』 そういった後、その女の子はこの教室から出ていき、俺も渋々帰ろうとしていたがゴミ箱に目線を落すと、ラブレターがあり、表紙には色々な罵声の言葉が書いてあるものが捨てられていた。 そして俺が告白したこと。 靴箱にラブレターを入れただけで靴箱を漁られたというのが3学年全体に広まっていた…… 違った。 これは甘くない…すっぱすぎるだろ……いや、これは苦酸っぱいというやつか。 想像しただけで気持ち悪くなりそうだ。 苦酸っぱいっていう表現するやつってあったっけ? コーヒーにお酢?抹茶にレモン汁?煎茶にすだち?いや違う。 これは、現実にトラウマだろう。 いや、自分で何言ってんのって思ってしまった。 …それに過去の事だ。 俺はもう過去を振り返らないと、そう決めた。 そう、俺は……過去を振り返らない!!いや、見ないの間違いか。 しかも現在進行形で。 っていうか俺、可哀想だろ……告白に振られ、変態扱いになり、友達って言っていたのに一向に話しかけてこなかったり。 話しかけたかったけど近づいたらその人の友人が変態だからと言って拒絶したんだよ?こんなものが友達なら友達なんていらないよホント。 俺は涙が出ないように顔を上へと向けた。 現実は厳し過ぎるだろ……。 もっと人に優しくしろよ。 それを見ていた雪ノ下雪乃が軽蔑した目でこちらを見ていた。 「……目が気持ち悪いことになっているから鏡で確認した方が良いわよ」 いきなりのセリフで戸惑うが俺はあえてその発言をスルーした。 「で、一体ここは何をする部活なんだよ…」 呆れた目で見てきた雪ノ下は文庫本のページにしおりを挟み、パタッと閉じた。 「そうね。 この部活は簡単に言うとボランティア活動する部活動よ」 「ボランティア?ここの生徒の?」 すると小さく頷き別の文庫本と思われるものをカバンから取り出す。 「そうね。 生徒でも教師でも誰でもよ」 相変わらず文庫本から目を離さずに受け答えをしている雪ノ下。 人と話すときは目を合わせるって教わらなかったの?別に人のこと言えた義理じゃないけどね。 辺りを見渡してみると、この部屋に椅子は沢山置いてあるが、1つだけ雪ノ下の反対側、ドア側の方に椅子がポツンと置いてあった。 この部室にも幽霊部員がいるのか…。 きっとこの部活の苦労さと厳しさと雪ノ下本人からの暴言により、後を絶ったものなのだろう。 …うん、自己保身のためにも明日から来ないようにしよう。 部活も変わったもので、皆からの非難もある特別な部活だから厄介なものを一つに集中させる場所として特別棟と名付けたのか?確かに奉仕する部活なんて聞いたこともない。 どうでもいいことを考えていると急に雪ノ下が席を立ち、こちらを振り向く。 「……持つ者が持たざる者に慈悲をもってこれを与える。 人はそれをボランティアと呼ぶの。 途上国にはODAを、ホームレスには炊き出しを、モテない男子に女子との会話を。 困っている人に救いの手を差し伸べる。 それがこの部の活動よ。 理解できたかしら」 雪ノ下はこちらを上から目線で説明をした後に、黒い髪をかき上げて腕組みをする。 「ようこそ、奉仕部へ。 歓迎しなくもないわ」 歓迎してんのかしてないのかどっちなんだよ。 て言うか全然歓迎されてないだろ。 こいつは間違いなく問題児だ。 恐らく俺もそうだ。 実際、矯正するために来させられた訳だし……厄介なやつを生徒指導の平塚先生に報告され、平塚先生がそれらを一カ所に固めた。 つまりこれは隔離されてるんじゃないだろうか。 ……隔離病棟かよ。 でも良く考えなくてもクラスで仲良くっていうか関わってないし、そもそも俺にとっては学校自体が隔離病棟なわけで……何それ、既に隔離されてんじゃん……人生隔離生活か。 言ってて悲しくなるな……。 もう一度この部室を眺めた。 夕日が照らすこの教室は無造作に積み重ねている椅子と机があり、人も現時点で2人と少ない。 会話は愚か視線を交わすことも無い。 上位カースト付近の連中がこれを見ると寂しそうとか静かすぎだろっとか思う。 もしもそれが自分の周りに起きたなら自分の話がつまらないと思われたくない為に大声をあげて無理にでも会話しているのだろう。 でも俺たちは違った。 会話も視線を交わすことも無く、そのことに対して何にも思っていない。 気にかけることも無く、窓から風が入ってきてカーテンが揺れた音と雪ノ下の読んでいる文庫本のページをめくる音しか聞こえない。 しかしそれは何処となく心地よかった。 俺は普段から家でもクラスでもどこであっても騒がしいからこの静けさを感じることがそれほど多くなかった。 俺は静かで落ち着ける空間が好きなのだ。 だからこそ、この静かな空間が俺にとってはとても清清しい。 それは恐らく相手の雪ノ下もある意味そうだろう。 この空間を何とも思わずただ、文庫本から眼を離さず、ページをめくる。 まぁ、ただ見たくないほど気持ち悪いとか、いない者扱いされているのかもしれないが……。 この部活内容は要するに生徒のお悩みの解決もしくは補助をする部活だろう。 確かにそう聞こえるとすごく良いように感じる でもきっと俺はこの部室に来たいと思うことはまずないだろう。 しかし、しぶしぶでも行かないと平塚先生の鉄拳が飛んでくる。 暴力的解決は良くないと思うのは俺だけだろうか。 俺が此処に来なければいかない理由は………考えたが特に無い気がする それに人はそう簡単に変わることは出来ないしね。 出来たら誰も困ってないしな。 そうだ、俺は立派に学校生活を送って行けている。 ただ友達という立場の人がいないこととクラスからの隔離とか、高校生活を充実してないだけだ! あれ?これって青春とはかけ離れているような気がするのだが……… そんなことを長々と考えていると学校のチャイムが流れ時計を確認するともう下校時間だった。 俺はようやくこの部屋から解放されると思い、安堵の息が漏れた。 それを気を悪くすることも無く、文庫本をカバンにしまい、立ち上がるとドアの方へと向かった。 つまり、俺の目の前を通るということだ。 何かお疲れとか言った方が良いのかこれ?別に全然疲れるようなことしてないけどな。 ……まぁ、一声かけるのが社会の常識というものだろう。 ……うわぁ……適応したくないなー。 どうでもいいこと考えているといつの間にかドアの前まで歩いていた。 その時に雪ノ下と目が合う。 それと同時にバタンッとドアを閉める。 夕日が差し込むこの教室に俺だけが残された。 「……あいつ、フツーにスルーしたぞ…」 しっかり目が合ったのに。 逆に俺ならそのパターンは嫌でも一応軽いあいさつはするのに! ……あぁそうか。 俺を認識できなかったのか?まさか…遂に俺にもミスディレクションが使えるようになったのか!!バスケ部入部すれば絶対活躍するぞ。 この学校のバスケ部と試合する他校よ………俺が出ないから勝負は解らないぞ…運が良かったな。 あれ?でも確か、光がいないと影は役に立たないんじゃ……。 つまり光が無いとただの影薄いやつってことになるね。 あれ?つまりいつもクラスにいて声を掛けられないのは影が薄いから?なるほど、分かったよ平塚先生!俺の更生するべき点は影が薄いということだったんだ。 俺は問題児じゃないぞ!精神も平常なんだ。 影薄いだけだったんだ! ふぅ……お世話になりました雪ノ下さん、平塚先生。 今日一日だけでしたがお世話になりました。 そう心で感謝の気持ちを表し、退部申請を記入するためにこの教室を後にした。

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