友 が みな 我 より えらく 見える 日 よ。 東峰夫著「オキナワの少年」/「島でさようなら」

啄木「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ/花を買ひ来て…」何の花?

友 が みな 我 より えらく 見える 日 よ

afl. rakuten. rakuten. 1996年に出版された単行本の文庫版となります。 著者は、紹介文によると、ボブ・グリーン・タッチのルポを書き、 心にグッとくるエピソードを求め、京も東へ西へ、靴底を減ら しているそうです。 「ボブ・グリーン・タッチ」が何かは良く分かりません。 人生いろいろです。 今回はこの本を次のような視点で読んでみました。 忙しい方のために、結論を先に紹介します。 「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ」 というのが全文です。 30歳になりたての頃、友というより、周りの人間がみな、私 より偉く見えていたような気がします。 「みんななんて大人なんだろう。 仕事もできるし、しっかり生活 しているし。 それに比べて...」 ちょうど、仕事でかなり疲れていた時期で、1人目の子供ができて うれしかった反面、自分はこんな人間で良いのか?といったことを かすかながら考えていたような気がします。 現在はそんなことは全くなくて「他人は他人、自分は自分、あなた もすごいけど、私もすごい」と考えています。 したがって、周りの人がどんなに人間ができていても、たとえ 自分より年下の人が自分よりはるかに仕事ができても、何にも 思わなくなりました。 ただ一つのことを他人と比べれば、負ける部分もありますが、 自分の方がすごいと思える部分も必ずあります。 だから、自分と他人を比較しても何の意味もありません。 いろいろな人の人生のドラマが描かれています。 酒に酔って帰ってきて、アパートの自分の部屋の階数を間違え、 カギが開かないことに気が付き、過去に階段の横からベランダに 回って自分の部屋に入ったことを思い出し、同じようにベランダに 入ろうとしますが、5階から転落し目が見えなくなってしまった 家族のいない友人。 自分の親に「整形外科に行く?」と真剣に言われ、それから自分の 容貌に全く自信が持てなくなり、殻に閉じこもってしまい、仕事は しているけど孤独な女性。 普通の家庭をもっていたけど、いろいろあってホームレスになった 男性。 芥川賞を受賞したにもかかわらず、自分のやりたいように生きて きて、すべてのことを切り捨ててきた男性。 その他にも、様々なつらい人生を、それでも前向きに生きている 人たちのことが書かれています。 ビジネスで成功してお金をたくさん稼ぐ人。 ごく普通の家庭に生まれ、ごく普通の人間に成長し、ごく普通に 結婚し、ごく普通に死んでいく人。 仕事も人生も順調で、順調に昇進し、家もローンで購入、しかし 40代後半になって、会社の業績不振からリストラされ、借金を 抱えたまま、就職先もなく、家族とバラバラになり、ホームレス になってしまう人。 就職はしてみたものの、どうしても仕事が合わなくて、うつ病に なってしまい、何年も病院通いをしている人。 外国を見れば、我が子が餓死していくのをなすすべもなく見守る しかない人。 戦争やテロによって、自分の家族が殺されてしまい、一人になって しまった人。 人間は、楽な人生から、厳しい人生までいろいろな人生を生きて います。 スピリチュアルな見方ができれば、厳しい人生に対しても、前向き に生きていくことができるかもしれません。 しかし、ほとんどの人は、そういった見方ができません。 たとえ、「この厳しい現実も、生まれる前に自分で計画したものだ」 と認識したとしても、厳しい現実には変わりないのです。 厳しい人生を送りつつ、いろいろな人の講演会を聞いたり、人生の 勉強をしてみたり、宗教を勉強したりして、考え方を少しでも 変えることができた人は幸運なのかもしれないです。 人にはさまざまな人生があって、人それぞれに様々な学びがあって、 人生がいくらつらくても、とりあえず生きていくことができれば、 それで十分なのではないかと思います。 人間は10万回生まれ変わるそうなので、人生1回くらいつらく ても、いつか楽しく生きられる人生に出会えるのではないかと 思います。 この本は、端から見るとつらそうな人生だけど、「仕方ないよね」と 納得しながら少しだけ前向きに生きている人たちのことが書かれ ています。 他人と自分の人生を比べてもあまり意味はありませんが、本を 読んでいると、「自分の人生ってかなり幸せ」って思えてきます。 例によって、書評になってません(笑) 申し訳ないです。

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「私」が生きる人生。─『友がみな 我より えらく 見える日は』(上原隆:幻冬社アウトロー文庫)

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石井政之 評 『友がみな我よりえらく見える日は』 上原隆著 【プロの読み手による 書評空間】

友 が みな 我 より えらく 見える 日 よ

Posted by ブクログ 2012年01月10日 本のタイトルを見て迷わず手に取った。 私も常日頃から周りへの劣等感に押しつぶされそうになっていたからだ。 私はこの自分の気持ちを代弁したかのようなタイトルの本がどんな内容か知りたくなった。 この本に登場するのは、ホームレス、離婚経験者、不登校児、鬱病患者、リストラ経験者など、世間一般で言う「負け組」の人 々である。 しかし彼らは周りへの劣等感を持ちながらも、自分自身の誇りを決して見失っていなかった。 その姿がとてもかっこよく見えた。 私はこれからも劣等感を消すことはできないかもしれない。 しかし、彼らのように劣等感さえも自分の生成物として受け止める力を養い、自分らしい生き方を見つけていきたいと思った。 素晴らしい本でした。 ありがとうございます。 人が傷つき、自尊心を回復しようともがい ている時、私の心は強く共鳴する。 過去に他社から刊行された作品の 文庫版。 事故で失明した人から会社の嫌がらせでリ ストラに追い込まれた人達まで、苦境であっ ても時分を失わないように生きている人達が 記録されています。 上記の引用は、あとがきでの一節。 気持ちが落ち込んだり、誇りを失いそうに なった時に、それを取り戻そうとすることが、 人であることの証明の一つ、なのかもしれま せんね。 題名は石川啄木の「一握の砂」の一節から とられているようです。 石川啄木を読んだ事 がありませんが、その気にさせる良い一節が 引用されています。 ーーーーー.

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